おのなびの
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尾道
ぶらり尾道探検隊|
6年間に渡って取材した尾道の情報アーカイブです。情報が古いものもありますが、まだまだ使える情報が盛りだくさん。まずは読んでみてね。
2002年12月号:Vol.6
尾道の冬はコレに限るねえ。でべら。
〜尾道・冬の風物詩〜 でべら特集
今回は尾道の冬の風物詩、「デベラ」を特集します。 やっぱり冬はストーブであぶった「デベラ」を肴に、熱燗をきゅーっと・・・。たまんないっすね!
ウィ〜〜〜!ムッシュ!!酔ってます!!
取材日:2002年12月3日(火) 天候:はれ 取材地:でべらの「ささい」
【でべらのささいさん】
今日お邪魔したのは「デベラ」の製造をされている「ささい」さんです。
師走に入りバタバタされているところ、突然の訪問にもかかわらず丁寧に対応していただき、感謝感謝です。
【でべらとは?】
皆さんは「デベラ」という名前を聞いたことがあります?
なんか不思議な響きですよね・・・
どんなものか簡単に言うと、「タマガンゾウビラメ(尾道あたりじゃ『出平(デベラ)カレイ』とも呼ばれています)」というものを干したものです。
大きさは10〜20cmくらい。 「デベラ」の歴史は古く、江戸時代初期より作られていたという説もあるくらい、尾道に無くてはならない名物のひとつです。
担当D、この「デベラ」が店先に並び始めると年末も近いなぁ、などとしみじみ?としてしまいます。
【こうして作られる】
ではさっそく「でべら」の作り方を見てみましょうか。
?まずその日に港から上がったばかりの「デベラカレイ」をえらの部分から荒縄に通します。
一縄に50匹通すのが普通らしいです。(昔、船の上で干していたときの名残のようです)
?通したものを水洗いし、クレーンで屋上のベランダに運びます。 空中を舞っている「デベラ」の姿はなかなかユニークです。
?風通しのよいベランダで3〜4日間、天日干しします。 寒さが厳しいほどおいしくなるらしいです。
?ベランダいっぱいに「デベラ」並んでいる光景はなかなか絶景でした!
煮出し用のフグも一緒に干してありました。
【食べ方あれこれ】
さて、それではお待ちかねの食べ方について説明しましょう。
?小ぶりのものについては火であぶった後、金づちのような硬いもので骨が柔らかくなるまでたたきます。 なんかワイルドですね…
?大振りのものについては同じようにあぶった後、身と骨を3枚にはがします。
その身はそのまま食べてよし、お茶漬けやてんぷら、煮出しなども使えます。
?それから忘れてならないのが「ふぐのひれ酒」の感覚でお酒につけて呑む「デベラ酒」。
香ばしくて程よい旨みが酒に溶け込み、普段のお酒も別物のお酒に!
【最後に】
■今回取材してみて「朝は寒ぅて指先が動かんのじゃ。」と言われていたのが印象的でした。 おいしいものの裏には皆さんの苦労が隠れているんですね。
年越しの際はストーブで「デベラ」をあぶりながらのんびり過ごしてみるのもいいかも!! ■
ぜひ、一度食べてみてネ!!
病み付きになる事間違いナシ!!
― ささい ―
問い合わせ先: ささい 0848-22-8712(地方発送可)