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尾道
ぶらり尾道探検隊|
6年間に渡って取材した尾道の情報アーカイブです。情報が古いものもありますが、まだまだ使える情報が盛りだくさん。まずは読んでみてね。
2006年11月号:Vol.40
瀬戸田一日ぶらり旅
天気のいい秋の一日、かんきつやタコ、耕三寺などで有名な瀬戸田を一日ぶらぶらしてきましたよ〜
尾道側から3つ目の島、生口島。「しまなみ海道」を車で渡って約30分。
車で1周しても約30分程度の大きさです。
生口島の大部分は瀬戸田町という町になり、国産レモン発祥の地として有名です。
その瀬戸田町の中心、瀬戸田地区は昔から風待ち、潮待ちの港として栄え、現在では西の日光とも呼ばれる耕三寺の門前町としても多くの参拝者でにぎわっています。
というわけで、まずは耕三寺に向かいました。
このお寺は大阪で鉄鋼業を営んでいた初代住職の耕三寺耕三和尚が母の死にともない仏前に入り、昭和11年から約30年かかって建立した浄土真宗のお寺です。
母のお寺と呼ばれるゆえんでもあります。
毎年、母の日と11月3日には母供養のお茶会が開かれます。
お寺は京都御所や法隆寺、日光東照宮、平等院など、各地にある有名な仏教建築の様式や手法を取り入れ造られていて、どこかで見たことがあると思うかもしれません。
なかでも日光陽明門を再現した「孝養門」には完成までに10年の歳月がかかっているとか。
境内にはほかに全長350mもある、地獄の様子を表現した人工の洞窟「千仏洞地獄峡」や、イタリアの大理石を使って彫刻家の杭谷一東氏が彫り上げた真っ白な「未来心の丘」など、今どこにいるのか忘れてしまうような体験もできます。
このお寺は紅葉でも有名なのですが、今年は温暖なため、11月下旬ごろが見ごろになるとのことでした。
真っ赤な紅葉に染まる耕三寺はとってもきれいですよ。
この美術館の平山館長さん、平山画伯の実弟に当るのですが、実は取材後に生家の跡にあるお宅までご招待くださいました。(写真右奥)
お宅は瀬戸田港のそばにあり、その3階からは瀬戸内の穏やかな海を行きかう船や、黄色く色づいた高根(こうね)島のみかん畑、オレンジ色の高根大橋などが見渡せます。
夕方には夕焼けでキラキラと金色に光る海も見ることができるそうです。
そのほか長時間にわたって画伯のことや昔の瀬戸田の様子なども教えていただきました。
画伯の絵から伝わってくるやさしい雰囲気はこういった美しい環境が育んだのでしょうね。
なお、平山館長さんのお宅を訪れたい場合は美術館までお気軽にお知らせ下さいとのことでした。
この平山画伯の生家からさらに北へ約10分、高根大橋の下を抜けてしばらく歩くと、海の中に「亀の首地蔵」が見えてきます。
このお地蔵さんはその昔、この一帯で人を食べていた亀主を退治した際、海に転げ落ちた首が岩になったとの言い伝えがあり、その岩のそばで海難事故がしばしば起こったそうです。
そのため、亀主の供養と海難防止とを祈るために作られたのだそうです。
穏やかな顔で海を見守っている姿が印象的です。
歩き回っているうちにお昼になったので、とりあえず「しおまち商店街」まで下りてお昼ごはんを物色です。
この商店街は瀬戸田港〜耕三寺まで続いている商店街で、端から端まで歩いても約10分弱。
瀬戸田名物のタコの干物がぶら下がっているユニークな姿やタコ料理の食事処が連なっています。
所々に昔の面影を残したレトロな建物もあり、キョロキョロしながら歩くのも楽しいかも。
少し歩いていると、コロッケを揚げているいいにおいが。
店先には「取材で○○さんが来ました」という黄色い張り紙がいっぱい。
せっかくなのでおみやげに。
その目と鼻の先からはローストチキンの香ばしい匂いが。
おなかのすいているときにはこういう匂いはきつい・・・。誘惑に勝てず、おみやげもう一つ追加!
そのお店の店員さんに地元の人がよく訪れているというお店も紹介していただき、ご紹介いただいたお店でもとても親切にしていただきました。
ご協力いただきました皆さんに感謝感謝です。
島独特の時間が流れていて、たまにはこんなのんびりした空気を吸ってみるのもいいんじゃないでしょうか。
次回は生口島の隣にある「高根島」へ行くよ。乞うご期待。
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